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双子の転生者たち 1

Auteur: 社菘
last update Dernière mise à jour: 2025-07-28 18:00:12

 俺の人生が一変したのは、16歳の誕生日だった。

 その日まで、俺はごく普通の平民として村で暮らしていた。両親を早くに亡くし、教会で育てられた孤児。特別な才能があるわけでもなく、将来は村の職人にでもなるのだろうと思っていた。

 だが、運命は俺に全く違う道を用意していた。

 その日の朝、いつものように教会の掃除をしていた時だった。突然、激しい頭痛が襲い、俺は床に膝をついた。

「セナ、大丈夫か?」

 神父様の心配そうな声が聞こえたが、俺の意識は全く違う場所にあった。

『セナ、まじでこのゲーム難しくない?』

『やばいよね。でもやりごたえある!』

『絶対幸せにしてあげたいわ〜』

 フラッシュバックのように蘇る記憶。二人でゲームをしていた部屋。隣に座る双子の弟の笑顔。俺の大切な、大切な片割れ。

『ベルティア・レイクの幸福』——俺たちが最後にプレイしていたゲーム。悪役令息を幸せにするために、俺たちは何度も何度もチャレンジしていた。

『あーっ、これ最後のスチルじゃない!?』

『まじだ! これでコンプリート?』

『あ、なんか出てきた……隠しルート?』

『え! ベルティアと結ばれる人を選ぶことができるって……!』

 そして、あの日。雨の日の事故。二人で歩いていた横断歩道で、急に飛び出してきたトラック。俺はセラを庇ったけれど——

「あ、ああああ……!」

 俺は声にならない叫びを上げていた。思い出した。全部全部思い出した。

「セナの瞳が……!」

 神父様の驚く声で我に返ると、俺の瞳が金色に輝いているのが教会の窓に映っていた。虹彩が虹色に変化している。

 聖なる瞳——それが覚醒したのだ。そして同時に、前世の記憶も蘇った。

 俺は『聖なる瞳の幸福』の主人公として、この世界に転生していたのだった。

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